「未来を映す水鏡」

投稿者:落合ちゃん

 

Aちゃんが、深夜残業から帰宅したときのこと。
その日は昼に振った雨の影響で歩道に数々の水たまりができていた。
そして、自宅近くにある居酒屋の赤ちょうちんの下で
照らされた水たまりが赤く光っていた。
足元に気を付けようと、水たまりを見ながら歩いていたところ、
赤い水たまりに映った自分の顔が、血まみれでぐしゃっと潰れたように見えた。
その様子があまりにも気持ち悪かったの視線を水たまりから目の前に移したところ、
ガシャーンと車が突っ込んできた。
そして今、Aちゃんは顔の包帯が取れずに病院のベッドにいる。

 

得点

評価者

怖さ鋭さ新しさユーモアさ意外さ合計点
毛利嵩志15151051055
大赤見ノヴ131310101258
合計2828201522113

 

書評:毛利嵩志
水面に映った赤い提灯の鮮やかさがイメージ豊かです。それが内容と直結しているのも良い。

書評:大赤見ノヴ
この短い文の中でよく状況が描かれており最後のキレも上々。その後、Aちゃんに何らかの能力が目覚めそうな雰囲気