「降りない人」

投稿者:川沿いのマスター

 

N県の有名スキー場、とあるコース。
中級程で斜度は無いが長めのコース。
そこのリフトには「降りない女性」が
いる。
通常、降りるのに失敗しても係がリフトを停め降ろしてくれる。が、その女性は降りる素振りすらみせない。そもそも、服装はスキーウエアだがスキー板が
ない。そのリフトに限り、乗り場の係と降り場の係には、見える人、が担当すると決められている。
そのリフトに、誤って「人間」を乗せない為に。なぜなら、その席には、もう乗っているから。
誤って「降ろそう」としない為に。
なぜなら、降りる気がない人だから。

 

得点

評価者

怖さ鋭さ新しさユーモアさ意外さ合計点
毛利嵩志101015101560
大赤見ノヴ161516151577
合計2625312530137

 

書評:毛利嵩志
「見える人」が担当である、という意外だがしっかりとした理由。そこに二重の意味をつけたことを高く評価します。

書評:大赤見ノヴ
これぞ怪談。オーソドックスが故に切れ味が欲しいですね。見える人がその日のシフトいなかったらどうするんだろ・・・?