朝食に出たゆで卵を割る。
その日ばかりは寝覚めが悪かった。
いつもなら机の角にぶつけて皹を入れてパリパリと殻を剥がしていく。
しかし、皹を入れた瞬間、どろりとした白身…いや赤いから赤身とでもいえばいいか…が流れ出してこぼれ落ち、たくさんの小さな悲鳴が机の下へと消えていく。
机の下を見ると逃げていく小さな背中が見えたが、見なかったことにした。
朝食に出たゆで卵を割る。
その日ばかりは寝覚めが悪かった。
いつもなら机の角にぶつけて皹を入れてパリパリと殻を剥がしていく。
しかし、皹を入れた瞬間、どろりとした白身…いや赤いから赤身とでもいえばいいか…が流れ出してこぼれ落ち、たくさんの小さな悲鳴が机の下へと消えていく。
机の下を見ると逃げていく小さな背中が見えたが、見なかったことにした。
得点
評価者 | 怖さ | 鋭さ | 新しさ | ユーモアさ | 意外さ | 合計点 |
---|---|---|---|---|---|---|
毛利嵩志 | 10 | 15 | 12 | 12 | 12 | 61 |
大赤見ノヴ | 14 | 15 | 15 | 16 | 16 | 76 |
合計 | 24 | 30 | 27 | 28 | 28 | 137 |