四十年前、私達は十一歳でした
近所の廃墟に、友達AとB、三人で探検に
廃墟には、女の子の物と思われるノートや教科書が入っているランドセルがあり、Aはそれの中身をぶちまけ
「キモチわる!」
と笑っていました
「ちょっと待て!」
Bが声を荒げ、ランドセルから出た
一枚の写真を見つめていました
父母、姉妹の四人が写っている写真
B「この写真……まずいかも…わかる?」
A「わからん!」
私は気づきました
写真の中の四人の周りに増えてきている黒い人達
何度説明しても、Aには伝わりませんでした
四日後、Aは事故で亡くなりました