俺がビルの警備で入口に立っていたら、みすぼらしい爺が現れて、着いてきてほしいと言う。一緒にビルに入り、そのままエレベーターに。爺はしきりに「すまんな」と言う。
着いたのは屋上。
爺はまた「すまんな」と言って、屋上の端まで行った。まさかと思ったが、爺は俺に下を覗きこむように促してきた。
覗きこむと、ビルのすぐ裏で爺が血溜まりの中で倒れていた。そこは工事の関係で出入りできなくなっているエリアだった。
振り返ると、爺はいなくなっていた。
俺は下に向かって「ええんやで」と叫んだあと、通報した。