「警備は特殊な仕事だけど頑張ってね」
比嘉さんは金城さんにそう言った。
金城さんの前職は経営者だった。
会社が潰れてしまい、今日から警備会社で働く事になっていた。
「なんで前の仕事と同じ職種に行かなかったの?」
「自分が使っていた従業員が自殺してしまって、そのせいで会社が潰れて業界にもいれなくなってしまったんです」
金城さんは寂しそうに言った。
その時、警備モニターにこちらを睨む首が不自然に折れ曲がった男の姿が映った。
「こんな事がよくあるけど大丈夫?」
「経験あるので大丈夫です」
険しい顔で金城さんは答えた。