「もったいないオバケ」

投稿者:ツカサ

 

昔住んでいた部屋はたまにラップ音が鳴っていた。どんな時に鳴るのかというと、消費期限切れの食べ物がある時。この法則に気がついたのはそこに住み始めてから1年ほど経った頃だった。子供の頃に親が言っていたあのオバケがいるのかな、と微笑ましく思っていた。

ある時からラップ音が毎日鳴るようになった。家中を探したが古い食べ物は置いていない。それはおよそ1ヶ月鳴り続けた。

音が止んだのは、屋上の貯水槽で見つかった死体が引き上げられた日だった。

 

得点

評価者

怖さ鋭さ新しさユーモアさ意外さ合計点
大赤見ノヴ151515161677
毛利嵩志151212121566
合計3027272831143