私が勤める総合病院の検査技師さんから聞いた話。毎年、職員検診で全職員が各種検査を行う。担当は聴力検査だった。聴力検査では完全防音の部屋に技師と職員が二人で入る。職員は外界の音が完全に遮断されるヘッドホンを装着し技師が鳴らす検査音が聞こえたらボタンを押す。検査は日に10人程。奇妙なのは、検査中に声を出したり悲鳴をあげる職員が必ず一定数いること。彼らに聞くと「ヘッドホンをして無音になったと思ったら、女性のけたたましい笑い声が突然響く」のだという。その病院は、その土地では有名な遊郭の跡地に建っている。