ある駅のホームにて、次の電車に飛び込んで死のうと決めた。電車の速度が一番速いホームの端へ移動すると、一枚の看板が。有名な樹海の「命は大切」という自殺防止の看板だ。意図を見透かされたようで恥ずかしく、次の電車で帰宅した。
後日駅に行くと看板がない。最寄りに住む知人も見たことがないという。誰かに守られたんだと言われた。
気になることがもう一つ。当時は仕事も私生活も充実していて自殺など思いつきもしなかった。あのホームに立った瞬間、次の電車で死ななくちゃ、と思い込んだのだ。私は本当に守られたのだろうか。