父さんが死んだ橋で、深夜二時にその橋を横切ると血塗れの中年男性が立っているという怪談が流行り始めた。
父さんが大好きだった弟は幽霊でもいいから会いたいと、チャリで一人行こうとするので俺は心配で付いていくことにした。
結果、父さんと弟は再会出来た。
幽霊になり声を失ったらしい父さんは、自分に泣きながら抱きついている弟に必死の形相で何かを訴えていた。
しばらくしてやっと気づいた弟が父さんが指を差してる方を見て
「――え?」、
ブスリ。
ズブッ。
グサッグサッ。
さて人生で二度目の大きな試練だ、この死体をどうしようか?