「夜釣り」

投稿者:那由多

 

 近くの岸壁で夫と夜釣りをしていた時の事。

 突然暗闇から靴音が聞こえてきた。 そして、赤いワンピースを着た女が近付いて来た。泣いている様で鼻を啜りながら、通り過ぎて行った。

 「こんな時間に一人で灯りもなしに危ないよね」 女が去って行った暗闇をじっと見ていた。

 すると「釣れますか?」

 今しがた暗闇に消えていったはずの女が背後に立っていた。驚く暇もなく、女は再び去っていった。

 次の瞬間、ボチャンと音がした。

 女が海に落ちたのだと思い、岸壁の方に走った。暗い海面をライトで照らすが、海面は静かに波打っているだけだった。

 

得点

評価者

怖さ鋭さ新しさユーモアさ意外さ合計点
大赤見ノヴ151514151574
毛利嵩志121212121260
合計2727262727134