夜中に目が覚めると、体が動かない。
また金縛りのようだ。
なんとか目玉だけ横に動かすと、すやすやと眠る妻と子供達がいる。
目覚めろ!目覚めろ!
叫ぼうとするが、声が出ない。
寝室のドアが開く音がして、誰かが入ってくる。
そいつは妻の枕元に立つと、何かを握りしめて振り上げた。
目覚めると病院のベッドだった。
医師に夢の事を話すと、妻と子供達は何者かに殺されていると聞かされた。
俺は3人の遺体を見たショックで錯乱し暴れたりするため病院に運ばれたらしい。
信じられなかった。
部屋に入って来た男は、俺だったのだ。