「人様に迷惑かけらんねぇ」祖父の口癖だった。
そんな祖父と連絡が途絶え、様子を見に行くよう言われた。一人暮らしの家を訪ねると微かな異臭。最悪を想像し、怖々踏み込む。
1Rの部屋には物が殆どなく、なぜか中央に大きなゴミ箱だけがある。中でゴミ袋に包まり祖父が死んでいた。
まさかこれで寝起きしていたのか……。
体はぐずぐずに黒く、底では濁り腐った液がぬらめいた。ただ臭いはあっても、虫もいなく室内はキレイで不思議だった。
後日、食いしばった歯の奥、口内から胃に至るまで大量の蛆虫の死骸が飲み込まれていたと聞いた。
「キレイな部屋」
得点
評価者 | 怖さ | 鋭さ | 新しさ | ユーモアさ | 意外さ | 合計点 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 大赤見ノヴ | 15 | 16 | 15 | 15 | 14 | 75 |
| 毛利嵩志 | 15 | 15 | 15 | 12 | 15 | 72 |
| 合計 | 30 | 31 | 30 | 27 | 29 | 147 |