専業主婦のAさんは、猫を外飼いしている。
猫は家に出入りする際、いつも2階の廊下の腰窓を利用する。猫の為に半開きにしたその腰窓から、1階部分の屋根に飛び移り、昼間に散歩に出て夕方には帰宅する。
帰宅した猫は、階段を下りて、Aさんがいる1階にやって来る。その時、トタトタと軽快な足音が鳴る。
その日の夕方も、トタトタと階段を下りる足音が聞こえ、1階にいたAさんは猫が帰って来たと思った。
だが、現れたのは猫ではなく、足首から切断された、小さな子供の両足だった。
Aさんは恐怖で気絶した。
以来、猫は帰って来ない。