「妹」

投稿者:田沼白雪

 

 最近、妹が男に捨てられ自殺した。

 どうしても許せなかったので、毎日、男の家に抗議に行った私。

 男は、最初はヘラヘラしており、全く悪びれる様子がなかった。

 しかし、1ヶ月後、男の様子に変化が現れたのだ。

 男曰く、

 「最近、家の中でどこにいても妹の存在を感じる」

 らしい。

 それはそうだろう。

 計画が上手く行っていることにほくそ笑む私。

 そうして、今日も私は男の家に抗議に行く。

 ーー細かく細かく切り裂いた妹の遺体を、こっそりポケットに詰め込んで。

 さて、次はどこに妹を埋めようか。

 

得点

評価者

怖さ鋭さ新しさユーモアさ意外さ合計点
大赤見ノヴ161515151576
毛利嵩志121212151566
合計2827273030142