「ペット」

投稿者:やま

 

 郵便受けに手紙が届いていた。
 差出人はA子、私が曾て苛めていた同級生だった。

『覚えてますか?
私が貴女に制服を焼かれ、便器を舐めさせられ、ゴミを食べさせられてまるで動物のように可愛がられた事を。

 私は今でも苦しんでいるのに貴女は素敵な家族、大きな犬と立派な一軒家に暮らしている。

 だから、私の命と引き換えに貴女を呪う事にしました。貴女が可愛がっているペットの命を奪うために。
 寧ろこれで良かったのです。だって、死ねばもう貴女に苛められる事はないから』

 半年後、死んだのはペットでなく私の娘だった。

 

得点

評価者

怖さ鋭さ新しさユーモアさ意外さ合計点
大赤見ノヴ171615161680
毛利嵩志121212121563
合計2928272831143