「怒りの遺骨」

投稿者:太田 ユミ子

 

一人暮らしの母が亡くなった。姉は離れて暮らしているので、近くに住む私が部屋の後片付けをすることになった。仏壇は姉の家に置くことになったので宅配で送った。お位牌と遺骨は宅配不可だったが、内緒で送ることにした。日本の宅配便は優秀だ。紛失は無いと信じていたが、
「お位牌を宅配便で送るなんてありえへん!」
三日後、姉から怒りの電話がかかってきてホッとした。
「遺骨は持って来るよね?」
 えっ!遺骨も一緒に送ったはずだがーその時、玄関の方でゴトリと大きな音がした。慌てて玄関に行くと、遺骨が玄関マットに鎮座していた。

 

得点

評価者

怖さ鋭さ新しさユーモアさ意外さ合計点
大赤見ノヴ161616161579
毛利嵩志121212151263
合計2828283127142