「タロウとの思い出」

投稿者:やま

 

朝起きると、タロウが犬小屋の中で死んでいた。親戚の家から貰われてきたタロウは最初、新しい家族に慣れずに吠えてばかりいた。でも一緒に過ごしている内に仲良くなり、いつしかお手やおかわりまで出来るようになった。
 タロウとの思い出は尽きなかった。一緒にボール投げをした事も、プールで泳いだ事も、打ち上げ花火を見た事も、僕にとって大切な思い出だった。

 僕はタロウが大好きだった。だから亡骸はいつでも会えるように庭に埋める事にした。
「バイバイ、タロウ」
 僕はそう言って首輪を外し、タロウの白髪だらけの髪の毛に触れた。

 

得点

評価者

怖さ鋭さ新しさユーモアさ意外さ合計点
大赤見ノヴ151616161679
毛利嵩志151812151575
合計3034283131154