「ハロウィン」

投稿者:やま

 

酒を飲んだ帰り、車で帰宅していた。近所に差し掛かった時、携帯が鳴ったので手に取った。
 一瞬目を離した瞬間、目の前に黒い帽子をかぶった白髪の老婆が現れた。ブレーキをかける間もなく衝突し、グシャリという音が車内に響いた。

 俺はその場から逃げ出した。相手は老い先短い老人。妊娠中の妻を悲しませる訳にはいかなかった。

 家に戻ると妻の姿が無かった。
 友人のハロウィンパーティーに出かけていた事を思い出す。
 携帯を確認すると、アプリに画像が届いていた。そこには、黒い帽子をかぶった白髪の魔女──妻の姿があった。

 

得点

評価者

怖さ鋭さ新しさユーモアさ意外さ合計点
大赤見ノヴ151615161577
毛利嵩志121215151569
合計2728303130146