災害などの前触れとして『化け物』や『神の遣い』といった超自然的な生物が海で目撃され、語り継がれてきたわけであるが、大抵は深海魚ということで説明がつく。
そんな話を友人としていたら、
「子供の頃海で人間の手、みたいなもの見たんだよね。触ろうとしたら五本指をわさわさ動かしてすぐに海に逃げちゃったんだ。家族は『人魚の手が出た』とか大騒ぎしてたな。そうか、あれ深海魚だったんだ」
という昔話をしてくれた。
そんな友人から今夏、『また深海魚見た』と、画像が送られてきた。
どう見ても水死した人間の手だった。