「咳」

投稿者:ふ菓子爆弾

 

僕は深夜に車を走らせるのが好きだ。
前方が明るいのに気がつく、このあたりは畑が広がってるだけなのに。
近づくと、背丈くらいの火柱が立ってる。
辺りを見渡すが人の気配はない。
車から降りて火柱のそばに寄る。
熱くない。
こんなに大きな火柱なのに。

その瞬間、動物の様な影がこっちに走ってきた。

後退りしたら、尻もちをついた。

目の前に迫る。

目が合った。

目をつむる。

ぶつか..らない。

恐る恐る目を開けると、もう火柱はなかった。
スマホを灯りに燃えていた辺りを見ても、燃えていた痕跡すら無い。

それ以来咳がよく出る。コンコンと

 

得点

評価者

怖さ鋭さ新しさユーモアさ意外さ合計点
毛利嵩志5510151853
大赤見ノヴ161616171883
合計2121263236136

 

書評:毛利嵩志
怪異の描写が上手。しかしそういうオチだとは思っても見ませんでした。火柱=狐火、という認識でよいのかな……?

書評:大赤見ノヴ
他の話とは毛色が違う、怖さ以外の加点狙いで良いです。あとは怖さをトッピングできればぶっちぎりれたんじゃないですか?