「後部座席」

投稿者:百恐の語り部

 

小学5年生の時。すでに視力が悪くなっていた私。
ある休み時間に、何気なく教室の窓から下を覗いた。
校舎と体育館の間に駐車されていた
先生達の車の中の、一台に目が止まった。

「後部座席に女の子が倒れてる」
教室にいる友達を呼んで、そのことを伝える。
すると友人は「ボールがあるだけだよ」と。
いや女の子がボールだろと、言い合いになったが、
私の視力が悪いので『見間違えた』ということで話は終わった。

ただ当時の私には、
後部座席に横になった
女の子の苦悶の表情が
何故はっきりと視えていた…

 

得点

評価者

怖さ鋭さ新しさユーモアさ意外さ合計点
毛利嵩志151010101055
大赤見ノヴ171716161783
合計3227262627138

 

書評:毛利嵩志
それが先生の車だ、ということは……という点を含めて、秀逸な意味怖だと思います。殺されているのか、それとも?

書評:大赤見ノヴ
なぜ、女の子が車の中に見えたのか…?色々と想像ができて良いですね。視力が悪いのにハッキリと見えているという霊感あるあるな所も高得点につながりました。