漫才コンビのツッコミをしている友人の話。
事故物件に住んでいた頃、ある日の夜中、酷い息苦しさで起きると、枕元に女が立っていた。 胸を中心に放射状に大量の血を浴びており、物凄い形相をしている。そして、血と混ざった涙をボロボロと流しながら、何かを訴えている。喉も刺されているのか、空気の漏れる音が聞こえるだけで、何を言っているのかはわからない。
好奇心の強い友人は、恐怖を振り切って立ち上がり、決死の覚悟で女の顔に耳を近づけた。何とか声が聞こえた。
「こ…わ…い…」
友人は思わず叫んだ。「お前や!」